定年、老後という言葉は使われなくなる?

 100年近く続いた【55歳定年制】が【60歳定年制】となったのは1998 年のこと。それから30 年とたたない2025年4月からは【65歳定年制】となります。これに伴い、定年(60歳)から年金受給(65歳)まで存在した「収入の無い期間」が消えることになりました。もちろん60 歳以降の賃金体系はそれまで同様とはいかないでしょうが、それでも働き続けられる(収入がある)というのは大きな安心だと言えるでしょう。

 しかし2021年の改正「高齢者雇用安定法」で、さらに「70 歳までの継続雇用制度」が企業の努力義務として新設されるに及び、個人的には、将来【定年制】自体が廃止となるかもしれないと思わざるをえません。日本全体の人口が減り、高齢化が加速する中、社会制度や経済活動の維持のために高齢者はいつまで働くことになるのだろうかと懸念していましたが、制度として確立された以上、【老後】はなかなかやって来ないようです。

 それならば. ぜひとも【生涯現役】【ピンピンコロリ】でいきましょう。地方の高齢者がイキイキ自活している例をTV番組で見ますが、何事も自分でやらねばならない、ちょっと不便なくらいの環境がちょうどよいのかもしれません。【生涯現役】でできる何かを見つけ、楽しく続けること、それが精神的にも経済的にも支えになるはずです。

監修
芳川幸子

(株)ウィンカム代表

https://wincome.jp

「お金を働かせて増やす方法」を惜しみなく伝授、人生の可能性を広げるお手伝いをする資産形成コンサルタント・ファイナンシャルプランナー。